NPO The Hinuma Ecosystem Restoration Project
ゲンジボタルが沢山跳んでいる場所
5月24日少し早いか?と思いながらゲンジボタルの居る場所へ
行くと沢山の明るい光が飛んでいた。今年は昨年と比べると10日ほど羽化が早いようである。一匹づつ捕ってオスメスの識別をすると
殆どがオスであった。やっと一匹のメスを採取することが出来た。翌日日中に水路の観察を兼ねて出かけていったときの写真です。
湧き水が流れている
日中、明るいときに水路の様子を観察すると水深は3cmほどで前の大地より
湧き水が湧き出しているようである、水量は水道の蛇口2個くらいの水量と同程度に感じた。水温は湧き水なので余り暖かくなく、冷たいというほどでもない。
途切れることが無い流れで水路の環境は泥ではなく砂利底である。
産卵場所となる苔が沢山自生している
水路の上流部へ行ってみると水面の直ぐ近くには青々とした
苔が沢山自生していた。このような場所がゲンジボタルの自生するのに適した場所のようである。これを参考にしてゲンジボタルの棲む水路整備を
することが第1条件になると思っています
飼育箱の様子
ゲンジボタルの産卵孵化実験をしたが、孵化の確認は数匹出来たが
放流のため容器内の水を抜いて観察すると見つけることが出来なかった。多分止水状態で置くと孵化後少し経つと死滅してしまうようである。
写真はヘイケボタルの産卵孵化容器の様子である。6月24日、26日と採取したヘイケボタルは7月末には孵化をしていたのでホタルの里再生水路へ
放流してきた。多分100匹~200匹程いたと思う。来年は何匹かが発生することだろうと期待している。
ホタルの幼虫は凄く小さい
7月中旬に採取したヘイケボタルの成虫から生まれた卵は3週間ほどで
孵化したと思われる。太さ0.3mm、長さ約2mm、カワニナのフンの方が大きい。肉眼では孵化しているのかどうかが判断できないので
ヘッド式ルーペを頭につけ容器を明るいところへ移動して観察した。
ホタルの産卵
昨年はネットで調べると産卵床はスポンジやガーゼで良いという
ページ情報があったので、うのみにして行った結果失敗してしまった。今年は色々と調べまた、現地の様子などを観察すると
水路の脇には苔があちこちにあった。手間は掛かるがハイゴケやシノブゴケ・スナゴケを集めてきた。これを手作りの薄い板の
箱に植え付けて立てかけて設置した。2週間ほどはホタルの生息が確認されたが、卵の大きさが小さいので何処にあるのか良く
分からなかった。産卵していることを信じて孵化の容器に移して観察を続けた。
手のひら一杯のカワニナ
網で掬い取ったカワニナは水田の有機肥料に含まれている籾殻と
一緒に入っているので、目の少し大きい網でゴミだけを濾さないと成りません。この後ホタルの里水路に放流しました
カワニナ採取
清水会長の水田脇の水路は無農薬栽培と有機肥料を使用した
水田なのでカワニナが大量に棲息している。水路に入り水が澄んでいるのでカワニナが良く見える、沢山居る所を手で上から底を
撫でるようにすると水と一緒にカワニナが転がってくる。午前中でバケツ5杯ほどを採取した。
里山下、水路の草刈り
今年度より開始した里山下を流れる水路の整備、昔はここの水田地帯は
谷津田になっているので6月末となると、たくさんのホタルが飛び交っていたと言う(地元の方の話)。今では水田も耕作放棄水田と
なり、水路の水も流れなくなってしまった。放棄水田の雑草の中にはフナツリソウが咲いていた。この水路に昔のようなホタルの飛ぶ
情景を再生しようと言うことになった。民泊関係者も協力すると言う。
水路整備
水路は土砂で埋まって水の流れが止まってしまっている。重機を頼んで
水路の泥上げをしたが簡単ではなかった。山側の樹木は倒れていたり、大型家電が放り投げてあったりと会員達の大奮闘で何とか見られる
ようになった。道路の反対側の放棄水田には今では貴重となった植物があるので、筑波大学の協力を頂いて次年度に調査をする予定である。