平成26年登山記録

2014年7月23~25日 北岳~農鳥岳~笹山縦走

22日、自宅14:20 → 談合坂16:35 → 増穂 18:40 → 奈良田 21:00 自宅を午後2時20分に出発し、岩間インターより常磐高速道路に乗る。一路南アルプスを目指し走る。中央高速道路、甲府南インターチェンジで下り、一般道路から丸山林道経由で奈良田を目指したが目的地を目の前にし峠の櫛形山と奈良田の分岐点が工事のため通行止めとなっていた。コースを変更してカーナビで目的地を奈良田として戻っていった。1時間30分のロスで午後9時頃に奈良田到着であった。車は第一駐車場に置くことができた。 途中で買ってきたセブンイレブンのコンビに弁当を車中で食べ、寝る前に自宅へ無事ついたことを知らせるメールを入れた。 一日目(7月23日) バス停 5:00 → 6:20広川原登山口 6:40 → 八本歯下のハシゴ 11:40 → 昼食 11:55 → 山頂 → 北岳山荘 15:10   翌朝午前4時30分起床、バス停には案内の人が一人いた。荷造りを済ませ5時過ぎにバ ス停留所に並ぶと、直ぐにバスが2台ついた。一台目のバスに乗るとすでに6~7割は塞が っていた。何とか最後部の椅子に腰掛けることが出来た。  前の席には渓流釣りに行くと話す人が乗っていた。話しかけてきたので聞いてみると甲府の方だという。毎週のように釣りに来ているとのことだ。登山については詳しくはない様であった。午前6時20分バスは到着した。インホメーションセンターで所用を済ませ2階に上がり入山届けを出した。左俣はまだ雪解けで落石が多発していると張り紙が出されていた。途中雪渓を長いこと歩いた、左俣を進むと下のほうを20代の若者たち3人が歩くのが見えた。アイゼンを付け、ピッケルを持っての雪渓歩きであったが、雪がシャーベット状になっているため、足が浮かんでスリップしてころんでいるのが何度も見られた。私はアイゼンは持参していないのでストックでストップを架けながら慎重に登った。一度も転ぶことはなかった。上部で左俣へ入り八本歯のコルに登った。其処から北岳頂上を目指して上がった。  頂上で頭の白くなった方が一人でいたので、声を掛けてみた。この山を登れるのは70歳位までかなと話すと自分は78歳だといった。昨夜は何処に泊まったのか聞いてみるとすぐ下の肩の小屋だと言った。一日の歩行時間は余り長くなく何日も掛けて登っているようだった。午後3時過ぎに北岳山荘に入り、宿泊手続きをした。 二日目(7月24日) 北岳山荘 5:35  → 中白根 6:12→ ○ 6:32 → 間の岳 7:30 → 農鳥岳 8:35 → 下降店 11:24 → 広河内岳 12:13 → 13:15 → 大龍岳 13:55 → 白河内岳 14:50 笹山ビバーク点 17:00  起床午前4時、食事を済ませ5時35分出発、外は明るくなっているので歩くのには不自由しないが少し曇っていた。7時頃になると風が強くなり、中腰になり防止を手で抑えての歩きとなった。3000mの耕地をkmに渡って歩ける所は日本一との事だ。  午前7時半農鳥岳山頂を通過する、山頂表示柱はガスの中で霞んでしまう。周りも見ることが出来ないので、長居はしないで農鳥岳を目指した。東京から来たという2人の方と一緒に歩いた、二人は農鳥先の下降点より下るとの事だ。私は笹山でビバークをして奈良田においてある自動車の所へ直行する計画である。 水の確保は農鳥岳で購入予定でいたが、着いてみると、誰もいない声を掛けても返事もなく、ただ今パトロール中の表示板が外に出ていた。水の確保をする為小屋の周りを見回るとこの水は飲めませんと表示がされて蛇口の着いた水入れが外に出ていた。水源は雨樋が中へ誘導されていた。生水を飲まなければ大丈夫だろうと判断し2リットル頂いた。 下降点には遭難防止の鐘が下がっていた。鳴らしてみた、写真を写してもらい2人とはここで別れた。この先は地図の上には所要時間がかかれていない、コースは点線である。広河内岳から先は余り人の歩いている様子が見られない。目印のペンキマークは無く、こぶし大の石が時々岩の上においてあるだけだ。注意深くコースを確認しながらの徒行である。三途の川原かと思わせるような、何の印もない。時々ケルンが現れる。 ハイ松の迷路をジグザク上に歩いて行く。一度行き止まりへ迷い込んでしまったのであと戻りをした。稜線は幅が広く注意をしないとコースから外れるので、足跡のない中勘を頼りにいくほかない。 コースは岩の上からハイ松帯へと変わっていき、腕の太さほどの木の上を歩くコースへ変っていった。足を踏み外すと股まで踏み込んでしまう。注意深く進んだ。やっと午後5時頃テント3張りほど張れる場所を見つけた。グランドマットが、たたんで放置してあった、それを広げてその上にツェルトを張った。出してみるとロープが少し不足していたので、片側の木に縛り付けた。入り口側にストックポールを立て何とか寝る準備が出来たので、ガスに火をつけラーメンを作って食べた。2700mの山頂には誰も居ない一人だけの夜だ。午後7時頃就寝した。 三日目(7月25日) 午前5時過ぎに起き、朝食を作り食べた。所用を済まし荷造りをして出発6時33分樹林帯に入ると大きな木の倒木が沢山出てきて、コースが良く分からなくなってきた。7時半頃にはコースから外れてしまった。方角をとって林の中へ踏み込み水平にトラバースを行った。前方が崖となり、前進不能だ、戻ることを決めた。 持参している飲み水は500ccペットボトルに半分ほどだったので、水の確保が先と判断して、途中で水の流れる音のする沢を400m木の枝などにつかまりながら下りていった。水の溜まった水源は高度2200mのところにあった2mほどの岩の凹みですぐ下でまた岩の中へと消えていていた。 天の助けと思い沢山水を飲み2リットルの水を確保した。携帯電話は圏外、トランシーバーも呼び出し不能、地図で見ても場所が分からない。迷子になってしまった。 このまま下ると、たぶん滝になって前進不能になることが予想されるので頂上への登り返しと判断し上を見上げ、登れそうな所を探した。100mほどのクライミングになる。ガラガラの崩れやすい岩登りと鳴った。約50mほど登って休もうと腰を乗せると、岩が動いたように感じた。落ちると思った瞬間、両手は上の岩を摑んだまま、動けなくなってしまった。時間が長く感じられた5分ほどだろうか?思案した。そして頭の上の桜の枝、親指大の枝を捕まえて、あ~あ~助かったと思った。この後は慎重に木の根、木の根とジグザグに50mほどのぼり、藪の中から倒木の上へと移動しながら2700mの笹山山頂を目指した。 やっと山頂直下でコースの赤いテープを見つけることが出来た。笹山の山頂は直径20mほどが石となっていた。12時になっていたので昼食をして下ることにした。簡単に済ませ再度下りなおしだ。予定で今頃は車の中だったのにと思いながらの下山である。気を取り直して慎重に進むと、朝のときにコースの間違えた場所が分かった。やはり倒木のせいで藪が倒されて沢筋へ誘導されてしまっていた。正規のコースを下っていくと午後3時過ぎにしたから登ってくる50台かと思える3人組の男性に出会った。昨日の昼から人の姿を見ていなかったので思わず声を掛けてしまった。途中木の幹には、熊の爪あとがあちこちに見られた。藪の中で熊に遭わなくてよかったと思いながら、奈良田発電所への仮設足場の階段を下ってやっと生き返ることが出来た。下山16時20分だった。

二日目 北岳~農鳥岳~笹山縦走

三日目 北笹山より下る道迷い、やっと下山

広川原から左俣・八本歯コル~北岳

Copy Right net-ibaraki.com/yama/index.html My Book Since 2018/7